庭と暮らし

秋の庭仕事。おひさまの下で自然と触れ合う。

休日に、家族で秋の庭のお手入れをしました。
雑草や時期が過ぎて葉の硬くなった紫蘇を抜いたり、薪を割ったり、糸状菌の土づくりのために集めた葉や枝を敷きこんだり。

暑さが落ち着いて樹木の活動期を終えた秋は、落葉樹・常緑樹ともに、軽く剪定するのに適した季節でもあります。
*大きな枝を切るなどの強剪定は、落葉樹:12~2月頃、常緑樹:3~4月頃が適期です。

気持ちのいい季節。
おひさまの下に出て作業していると、それだけで満ち足りるような、心地よくすがすがしい気分になってきます。
土や木や花など自然のものに触れていることも理由のひとつかもしれません。

まだ小さいということもあるのかもしれませんが、親が外で作業していると子どもたちも必ず外へ出てきて、お手伝いをしてくれたり遊んだり、一緒の時間を過ごします。

先日、地球にやさしい暮らし方に関する多数の本を翻訳・執筆されている服部雄一郎さんの講演会へ行き、「エコライフの楽しさは、“世界とつながっている”、地球上に生きている実感をもてること」という素敵な言葉を聞きました。

陽の光、風を感じること。
落ち葉でふかふかに変化していく土壌。
色付いていく葉。

この心地よさはきっと「地球上に生きている実感」。
人も自然の一部なので、もう理屈ではなく、子どもも大人も心地よいのではないかなと感じています。

「あ、葉っぱが赤くなってきたね。そろそろ葉が落ちて、冬支度がはじまるよ」と5歳長男に伝えると、枝を激しくゆらし大量の落ち葉が舞ってきて、「やめてー!」と止める自分、いたずら顔で笑う息子。そんなたわいもない時間もまた、この庭があってこそ。

今はすっきり都会的な、木ひとつないお宅も多いのですが、私はやはり庭から小さな自然を感じるような暮らしが好きで、その楽しみや喜び、手間だけど心地いいということを、お伝えできたらと思っています。

数日続いた暖かさのせいか、本来春に咲く「アオダモ」の花が咲いていました。
同じころ「季節外れのサクラが咲いた」というニュースも。

季節外れに咲くことを、「返り咲き」や「狂い咲き」といい、この現象自体は昔から起こっていることですが、この現象が世界的に増えてきているという話や、春の草木の芽生え・開花などが地球温暖化とともに早くなってきているという話があり、少し心配でもあります。

そんな小さな地球の変化を、植物たちが伝えてくれているようにも感じます。

庭と暮らしの「時」