庭と暮らし

我が家流・野草(雑草)との向き合い方

我が家では、自然と生えてくる野草(いわゆる雑草)は、周辺環境に迷惑にならない範囲で、なるべく残していきたいと思っています。

高名な植物学者である牧野富太郎さんが言われた言葉に「世の中に雑草という名の草はない」というものがあります。これを引用し、かつて昭和天皇も同様の言葉を残されたそうです。「どんな植物にもすべて名前があり、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる」。

自然と生えてきた野草を意識して見てみると、可愛らしい花を咲かせていたり、美しい姿だなと感じたりするものがあります。中には食べられるものもあります。そもそも酸素を出して、生命体の命を守ってくれる有難い存在でもあります。

我が家では、芝を張ったり石を敷いたりしている部分には、野草はあまり生えてきません。
(芝部分は、じつはいろいろ生えてきているようですが、あまり気になりません)

樹木スペース・家庭菜園スペースなど土が露出している場所は、野草が生えてきて割と目立ちますが、特に困ることはありません。もし気になる場合は、地表をマルチング(腐葉土や堆肥で土を覆うこと)をしてやると、野草の発芽を少なくできます。

美しさの感覚は人それぞれですが、小さな野草まで愛おしく思えるようになると、管理も気持ち的にもとても楽です。

梅雨時から夏にかけて、レモンの木の隣に咲いていた「つゆ草」。我が家の子供たちと一緒に青い花を集めて、色水づくりで遊びました。

ジューンベリーの足元には、十両とも呼ばれるヤブコウジが自然と生えてきていました。おそらくジューンベリーをついばみにやってきた野鳥たちの落とし物から芽生えたものかなと思います。

自分たちで植えたものだけではなく、自然との関わりの中で、時とともに変化し成熟していく庭。その喜びを感じていただけたらうれしいです。

庭と暮らしの「時」